布袋寅泰さんがロンドンに移住という、海外での活動という自身の長年の夢を叶えるために大きな決断をしました。
30周年記念の一連の活動から、海外に行くのでは?という期待というか予感はありましたが、本当に嬉しいニュースでした。
私は、ギタリスト・布袋寅泰のファンになって20年以上経ちますが、ファンになったきっかけ自体が、ヒット曲とかBOØWYやCOMPLEXのギタリストだったからといったことではありませんでした。GUITARHTHM ACTIVE TOURのライブアルバムをたまたま図書館で借りて聴いたら今までにない衝撃を受けてしまった、それはいわゆるロックの初期衝動というものでしょう。とにかく出会ってしまった、体験してしまったのです。
そこから布袋寅泰の創り出す音の探求が始まりました。BOØWYにも遡り、もっと早く産まれてれば!という悔しい気持ちを抱えつつ実際に体験出来なかった分必死に探求したものです。そして布袋寅泰の音楽のルーツに興味が沸き、ムック「布袋寅泰のRadio Pleasure Box」をバイブルとして洋楽の世界に足を踏み入れました。そこにいわゆるロックの名盤と呼ばれているものやヒットしたものは、好きか嫌いかはさておき、とりあえず聴いてみる、というプロセスを加え、自分の嗜好が少しずつ形成されていきました。世界は広いのに意外なところで繋がったり、自分が気に入ったものが布袋さんも好きなものだったり、点と点が線で繋がる喜び、繋がっている新たな線を辿る楽しみ、は先入観も打ち消してくれました。例えば洋楽≧邦楽のような価値観、メディアによってつくられたパブリックイメージと実際の違い、結局は自分で見る、聴くといった体験をしないとダメだということを学びました。直感や感情がすべて。しかし、そこに逃げることはしたくない。世の中に溢れている素晴らしいものを賛美し続けることは自分の気に入らないものについてけなすのと同じくらい楽なことです。経験と知識こそがセンスを磨く。そう思うのです。
布袋寅泰さんのロンドンへの移住、そしてオーケストラとの共演などについて、心底うれしい、待ってました!というようなファンはどれほどいるのでしょうか。自分でいうのもなんですが、私自身が嬉しいと思うこと=ファンの中でも少数派なんだろうなと思います。この15年間、布袋さんの活動の半分の期間にしか過ぎませんが多くのファンとつながり、見てきましたが、知れば知るほどに孤独を知るという哀しい現実・・・やがてそれが俺は俺、という風によく捉えることができるようになったのですが、自分がファンとして自信を持っていえることは、誰よりも応援する気持ちが強いということ、ただそれだけです。ツアーがあれば全公演行ったり、グッズは全種類コンプリートしたりというような凄いファン、私からすればうらやましいファンは大勢います。しかし、そんな凄いファンでもいつの間にかファンを辞めていたりします。それは残念なことでもありますが、やっぱり、そんなものだったのか、と妙に納得してしまうことが多いのもまた事実です。
人を信じ続けることって、自分自身を信じることができない人が走ることなのかもしれませんね。自分自身を信じることっていうのは自分自身のいいところもわるいところも全部わかっている、認めることが出来る人な気がします。自分自身のことは自分がよくわかってる、とはいうものの、それは難しいことですし結構辛いことです。認めることが人生を否定すること、そうやって生きてくるしかなかった人だってたくさんいると思います。
話の方向性がずれてきそうなので、布袋寅泰さんのロンドンへの移住の話に戻しますが、やはり自分は世界の舞台で活躍する布袋さんを観たいのです。これは長年の夢です。布袋さんが海外のミュージシャンと一緒にやっても、布袋にしか興味ないから、と鼻っから否定するファンや布袋さんがいろんな音楽を聴いてきてそれを自身で昇華してオリジナルとして作品にしているんだから、布袋さんだけを聴いていればいい、なんてことを言う人もいますが、布袋さんしか興味がないっていうのは、布袋さんご本人からしたら嬉しいことではあるかと思いますが、いい言い方をすれば一途で熱い人、悪い言い方をすれば、同じ布袋ファンとして話す分には楽しいでしょうが、個人的には興味があまりもてない人な気がします。と勝手な思い込みはよくないですね。いろんな人がいるからいいのですから。とにかく移住にも否定的だったり、オーケストラ?興味ないよ、つまらない、そんなのやるならオリジナルアルバムつくってライブやってくれっていう人が少なくないのも事実でしょう。もちろん私もオリジナルアルバムは待ち遠しいです。しかし海外での新たな挑戦とそれによる成功はファンになってからの夢ですし、布袋さんのこれまでの活動を振り返れば当然のことだと思います。
心から応援しています。
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