2012年4月23日月曜日

#004 - 1990.4.26 NHK FM Music Square

今晩は!布袋寅泰です。みんな元気ですか?この1週間はどうすごしてましたか?僕はもうすぐ始まるツアーのリハーサルでスタジオ通いの日々でした。

ということは相も変わらず毎日ギターを弾いています。っつーことで、えー悪く言えば単調でよく言えば一途な人生を黙々と生きています。

今回で4週目のミュージック・スクエアですが 早くもボクのライフワークと化してきまして、この次はみんなにどんな曲を聴かせようかなーとか、この間のあの曲はイマイチだったかなーとか1週間考えた続けた挙句、何故かオシャレをしたりしてマイクの前に座っています。

なぜ毎回こんなに緊張するんだろう?ということを自分なりに分析した結果、えー僕はこの番組をラジオと思っていないんではないんだろうか?という結論に達したんですけれども、実際にまるでなんか誰か大切な人に会いに行くみたいな感じで家を出るんですよねぇ。聴いてくれている人がいると思うとしっかりしなきゃーみたいな。その緊張感が今回も吉とでることを期待しつつ、いつものように僕のお気に入りのナンバーをプレゼントしたいと思います。

今回は、えーミラクル・ポップとでも呼びたくなるような、なんかキラキラ、キラキラ輝いている曲を一ひねり入れた選曲でお送りしたいと思っていますので最後までよろしくお願いします。

さて1曲目に紹介するのはジェフ・リンという人で、ELOやジョージ・ハリスン、トム・ペティなどのプロデューサーとして最近は活躍している人ですけれども、えーこの曲はDJにリクエストをするっていう曲なんですけれども、いざこうして自分がDJしているとなんとなく今までと聴き方が変わるなぁ。では、ジェフ・リンでミスター・レディオ!

Mr. Radio / Electric Light Orchestra


僕はこういうコードとか展開をね、捻りに捻った曲が大好きでして、なんていうのかな、フッてなんかどっか違う次元にワープできちゃうような感じっつーのかな、それもなんか大きなワープじゃなくて、てくてく歩いていたら急にもう次の曲がり角を曲がっちゃったところにいるみたいな感じで、好きだなーそういうの。

えーっ次に紹介する2曲もデジャヴとワープの中間にあたるような曲です。セイラーでガールズ・ガールズ・ガールズ、メトロでプレシャス。

Girls Girls Girls / Sailor


Precious / Metro


雰囲気ありますねーえぇ一気に気分はパリになっていただけたでしょうか?とにかくこういうムーディなのが好きなもんで偏ってしまいますが、このまま偏ったまんまいきたいと思います。

え-ロックンロールをいきましょうか?うーん、僕のアレンジとか作曲に絶対的に影響を与えた2組です。オインゴ・ボインゴでリトル・ガールズ、スキッズでグッバイ・シビリアンズ。

Little Girls / Oingo Boingo


Goodbye Civilian / Skids


えーこのオインゴ・ボインゴのシンガー、ダニー・エルフマンという人はバットマンとかビートルジュースのサントラとかを手がけた人で天才的な人だと思います。尊敬します。最近バンドとしての新作もでましてこの間きいたんですけれども相変わらずよかったです。もしよかったら聴いてみてください。今日はファーストアルバムから聴いてもらいました。スキッズの方ですけれども、えーリチャード・ジョブソンっていう詩的な感覚を持ったシンガーと、スチュワート・アダムソンというその後ビッグ・カントリーで活躍することになるギタリストを中心にパンク・ムーヴメントの中から出てきたバンドです。えーそのパンク・ムーヴメントの中から出てきた優れたメロディ・センスを兼ね備えたバンドを2つ紹介します。マッドネスでマイ・ガール。 アソシエイツは、ニューアルバムからジャスト・キャント・セイ・グッバイ。

My Girl / Madness


Just Can't Say Goodbye / Associates


新学期や会社に入ってはじめての春を迎えている人も多いと思います。かたや今までぜんぜん変わんない退屈な毎日をすごしている人ももっと思いますが、 みんな幸せになれますように。 春らしくウキウキと、ストロベリー・スウィッチブレイドで2人のイエスタデイ、レット・ハー・ゴー、2曲続けて聴いてください。

Since Yesterday / Strawberry Switchblade


Let Her Go / Strawberry Switchblade


こういうポップ・センスってなかなかないですよね。すごいいいなー。ストロベリー・スウィッチブレイドのこのアルバムは、バグルスっていうバンドがありましたけどバグルスのファーストと並んで僕は名盤だと思います。

えーお手紙に、洋楽はあんまり聴かないっていう人が多いんですけど、まー理由として言葉が、歌詞がね、直接的に伝わらないっていうのがあると思うんだけれど、なんていうのかな、そういう、うーん、言葉が伝わらない分だけイメージとか情感みたいなものが、逆に僕にはストレートに伝わるかな。逆に言葉がすごい伝わる邦楽は、その分ストレートなんだけど、なんか自分の気持ちにフィットしない時は聴きたくないときも多いですもんね。まー聴きたいなと思ったとき、そのまんま気持ちに飛び込んでくるっていうところでは、日本人には日本人の歌みたいなものが基本的にはピッタシくるのかもしれませんが、でも洋楽もいろんなカラーがあって、いろんな溶け込み方をする音楽が多いので好き嫌いしないで聴いてみてください。

次に紹介するのは、あまり知られていないバンドなんですけれども、彼らも本当にいいバンドだと思います。みんなにも気に入ってもらえるとよいんだけどな。 トリフィッズっていうバンドで、ブラック・スワンってアルバムからザ・クラウン・プリンス。

The Clown Prince / The Triffids


えー皆さんは旅は好きですか?足袋じゃないですよ。旅は好きですか?僕は旅がすごい好きなんですけれど、あっそうだ、旅って言えば、前住んでいたマンションに同じマンションに渥美清さんが住んでいまして、たまたまその日北海道の方にツアーでギターケースをかついで出るところだったんですけれど、エレベーターで一緒になって、いつもあの調子の人なんですよね。もう丸っきり寅さんのまんまで、あの調子で、えっ今日は旅に出かけるんですか?みたいな、どちらのほうへ?って言われたんで、そのまんまそのいきで、北のほうへと言ってしまったっていうことがありますが、まーそれはいいとして。

音楽は時として異国へと心を運んでくれるものですよね。初めて僕が海外に出たのは6年前ベルリンなんですけれども、一歩日本を離れてみて初めて自分は地球人だと感じました。10年のたたないうちにね、きっとお月様にまでいけるようになっちゃうんだろうなー。だってもうテレビ電話とかって、ちょっと前まではSF映画の中だけのものだったけど現実的な未来ですもんね。

 そういえば、えーと手紙がきてまして、ペンネームモンスター・ガールさん、 「はじめまして、 まさか布袋さんがDJやるなんて思わなかったです。 しかもNHK。 先週の放送で初めて布袋さんの声きいてびっくりしました。 そして布袋さんもしゃべる人間なんだなーと実感してしまいました。 今までの私にとって布袋さんは普通の人間でなくて、 歌って踊ってギターを弾く物体だったんですーみたいな。」 こういう人多いよなー。「 だから、布袋さんもしゃべるんだとわかったときはすごい嬉しかったです。」はー。 そういえば、何人もの人に、布袋って宇宙人なんじゃないの?って真剣に言われたたことあります。 ひょっとするとひょっとするかもしれません。

La Valse / Les Négresses Vertes


Zobi la Mouche / Les Négresses Vertes


For America / Red box


Malagueña Salerosa / The Tubes

先ほどの4曲は、レ・ネグレス・ヴェルトでワルツ、ソビ・ラ・ムーシュ、そしてレッド・ボックスでフォー・アメリカ、最後にチューブスでマラグエナ・サレローザでした。みんな変な曲でした。

次は最近よく聴く新人アーティストを紹介したいと思います。まずレックスというバンドなんですけれどもプロデュースにクライブ・ランガーという人で、この人は、デフ・スクールというバンド、もうなんちゅうの、幻に限りなく近いバンドなんですけれども、ギターを弾いていたんですが、その後デヴィッド・ボウイとかマッドネスとかそういった 結構ビッグネームのプロデューサーとしての活躍もめまぐるしい人で、そのクライブ・ランガーのプロデュースによるレックスのファーストから1曲聴いてください。

Sleepwalking / Rex

レックスでスリープ・ウォーキングでした。次に聴いていただくのは昔スペシャルズというバンドにいて、その次にファン・ボーイ・スリーっていうバンドで知る人は知るというテリー・ホールっていう人を中心に結成された新しいバンドです。テリー・ブレア&アヌーシュカでミッシング。

Missing / Terry, Blair & Anouchka


マ~イ・カウントダウン! です。はい。今夜のマイカウントダウンはマリ・ウィルソンという人を紹介します。ビーハイブっていう髪型をしていて、ビーハイブっていうのは蜂の巣って意味なんですけど、ちょうど塩沢ときさんみたいな頭ですね、ああいう髪型をしている人で、モータウンやフィラデルフィア・ソウルにモダンな味付けで一時期すごい評判になった人です。 もうなかなかレコードは手に入らなくなっちゃったかもしんないですけど、とてもロマンチックでいい曲が多いのできっとみんなに気に入ってもらえると思います。マリ・ウィルソンでグラマーパス、ベイビー・イッツ・トゥルー、そして最後にウッドュー・ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー、3曲続けて聴いてください。

Glamourpuss / Mari Wilson

Baby It's True / Mari Wilson

Would You Dance With Stranger / Mari Wilson


はい!手紙たくさんきています。うん。北海道から沖縄までちゃんと電波とどいてますかぁ?今日はその中から静岡のミカちゃんからの手紙を紹介したいと思います。
はじめまして!こんにちは! 元気に充実した毎日をおくっていますか?たぶんこれからのライブに向けての心構えをしてると思います。

私も新クラスになり、まだ少し慣れない生活だけれど元気に学校にいっています。 でも、まだまだ友達関係がうまくいかない時があったりして考え込んでしまう時があります。友達にきついこと言われて自分のどこがいけないのか考えたり逆に友達を傷つけてしまって悪いことをしたなーって考えたり、反省しなければならないことがいっぱいあって少し悩んでしまいます。つらいことが続くと明日という日がなければいいのにと考えて、でも明日がなければ始まらないと思い直してみたり頭の中が混乱しています。

でもそんな時、布袋さんのことを考えたり歌を聴いたり、とにかく私には布袋さんがついているんだと思って(そう!ついています!)がんばっています。布袋さんの弾いているギターの音や声を聴くと、わからないけど、寂しさを忘れられる感じがして落ち着きます。

私は人以上に悩んでしまうタイプだから、辛いことを考えているうちにいつの間にか涙が出てとまらなくなってしまうのだけど、布袋さんの音楽を聴くと涙が自然に止まるような、だから心に深く残った傷が出来ていてもいつかはきっと治してくれる、そんな感じがします。

でも悩みを消してくれるために音楽があるわけでもないから、そんな時ばかり聴いているわけでもないです。楽しいとき、学校から帰ってきたとき、眠れない夜、恋をしている時、とにかくいつものよう聴いています。
ありがとうございます。本当に手紙くれる人は、みんな音楽すきで、男の子は、ギター好きなやつ多いしね、 えー女の子は、う~ん、なんていうのかな、想像力たくましいっていうか、ヒェ~ていう感じの展開に度肝をぬかれることも多いんですけども、たまにキツ~い一発もありますけど、僕は能天気な性格なのでフムフムとかいってあまり悪いほうにはとりませんのでボンボンこのいきで手紙を送ってください。ね。あと年上の方から、うん、ずいぶん年上の方からもお手紙いただくんだけど、歳なんか関係ないですよ。ホントに音楽は全ての人のためにあるんですから。うん!

今日はそんな想像力抜群タイプの女の子にうってつけの曲を今日は贈りましょう。ダニー・ウィルソンでイマジナリー・ガール。

Imaginary Girl / Danny Wilson

えーこの番組をはじめたころはね、1時間半とかって結構長いなーとかって思ってたんだけど、しゃべるほうとしてはですよ!でもなんかこうやってだんだん慣れてくると、すごい短くかんじちゃってなんかもうすぐ終わっちゃうのがすごい毎回毎回残念で寂しい気がします。

来週はですね、特別番組ということで1時間45分に延ばしましてライブ特集をやりたいと思います。僕もライブはすっごい好きなんですけども、ずっとーギターを手にしてからライブをたくさんやってきて、僕がプレイしたレコードになっているものだけでもライブ・アルバムはたくさんあるんですけれども、BOØWYのライブとか久美ちゃんのライブとかCOMPLEXはヴィデオの方でライブは出てますけれども、ギタリズムっていうソロを出したことがありまして、そのライブっていうのも、1回目で紹介したイギリスで発売になっている12インチのB面に入っているんで、そういうのもかけたりとかしたり、まー気が向いたらスタジオにギターを持ってきて歌っちゃおっとかな-みたいな、そういうノリで結構期待していただいても、十分にそれに応えられるような内容で、来週はお送りしたいと思いますんで、特にBOØWYのこととかはね、えーと、あんまり、うーん、なんていうのかな、心の中にすごい残っている分だけあんまり口に出したことがなかったんで 来週は、うーん、解散してから初めてかも知れないけど自分なりに思っていることとか、この曲への思い入れみたいなことを含んで話せるんじゃないかな?今だったら話せるかな?と思っています。

今夜もたくさんの曲をかけました。何曲かが誰かの心に忍び込むことを夢見てます。最後にスプリット・エンズというバンドのアイ・ホープ・アイ・ネヴァーという曲を聞きながらお別れしたいと思います。

それでは、よい夢を、おやすみー!

I Hope I never / Split Enz








ぴあミュージックコレクション「布袋寅泰のRadio Pleasure Box」巻末の1990年4月26日OAリストには、放送されたMalagueña Salerosa / The Tubesの記載がなく、逆に放送されていないサンダーニャ/フォーリン・アフェアーの記載があります。

Sandanya / Foreign Affair


2012年4月19日木曜日

#003 - 1990.4.19 NHK FM Music Square

今晩はー!お元気ですか?布袋寅泰です。

えー今夜はパンクロック・ムーヴメントをフィルターに通してその中からシンガーに特にスポットを当てて色々紹介していきたいと思っています。

一般的にパンクっていうと、ピストルズとかねクラッシュとか、すごい暴力的なイメージだけで語られることが多いんですけれども、いつの時代も歌は世の中なり空気なりを反映させていくホントに表現手段の一つとして永遠に残っていくものだと思います。パンクという一つのムーヴメントを背景に独自のポップワールドを築いてきたシンガー達をボクなりの価値観で選んでみました。

さて初めに紹介する3人は、パンクのルーツとも言うべき人たちなんですけれども、その3人というのがルー・リード、イギー・ポップ、デビッド・ヨハンセンなんですけれども、この人たちが、それまでのロックが避けて通ってきた衝動的な気持ちだったり歪んだ愛の形などを独特のバイオレンスの色の強い表現方法で歌ったっていうところで、その後のパンク・ロックに与えた影響はとっても大きかったんじゃないかと思います。

それでは、元祖パンクの匂いを嗅いでもらいたいと思います。ルー・リードでロミオ・ハド・ジュリエット、イギー・ポップでファンタイム、デビット・ヨハンセンでファンキー・バット・チック!

Romeo Had Juliette / Lou Reed


Funtime / Iggy Pop


Funky But Chic(live) / David Johansen

えールー・リードは皆さんも知ってるとおり、65年から70年までヴェルヴェット・アンダーグラウンドというバンドで非常にアートに近い位置でのロック・ミュージックを創り上げた後にソロになって活躍している人で、アンディ・ウォーホルとの交流というところからね捉えたりすると、より深いところで共感できるシンガーです。

そしてイギー・ポップですが、ストゥージーズっていうバンドでバイオレンスの塊を演じてきたのか、本当にそうなのか知りませんけど、かなり過激な存在だった人です。最近は何が本当にやりたいのか判らないんですけれども、以前僕がレコーディングでベルリンに行った時、ばったり空港で会いまして、恐る恐る日本のコンサートを観たって言ったらニコニコして握手してくれました。えー奥さんが日本の人でね、かなり惚れてるっぽい印象がいまだに残っています。

そして、デヴィッド・ヨハンセンは、元祖お化粧バンドのニューヨーク・ドールズのヴォーカルだったんですけれども、パワフルな歌いっぷりは名前が変わっても健在です。

そういえば最近は日本のバンドもすごいお化粧する人たちが増えてきましたね。僕がライブハウスでやってた頃なんかはすごい変な目で見られたけどなぁ。僕がステージでお化粧するっちゅうのは単純に人に見せられる顔ではないっていうところで、決して美しくなりたいからっていうナルシスティックなところではないっていう・・・だってこの間、BUCK-TICKのあっちゃんっていう人をね、目の前でみた時は次の日から鏡見れなくなっちゃいましたから。花田くんもいい男だなと思っていたけど、普通の男に見えてきちゃったもんね、最近。

さてお化粧話はさておいて、次の曲を聴いてもらいましょう。グラハム・パーカーでヒート・トリートメント。

Heat Treatment / Graham Parker

はい!パブロックの真髄を感じさせるグラハム・パーカーでした。えーさて次に紹介する人も、この人もパブロックの流れをポップなアプローチで受け継いだホントにもう巨匠です。ニック・ロウでアイ・ニュー・ザ・ブライド。

I Knew The Bride / Nick Lawe

えーイギリスにはね、たくさんのパブがあって、そこでバンドがプレイをするんですけども、そこで生まれたリズム&ブルースをベースにした音をパブロックと皆さんいうんですけどね、音楽がすごい身近な存在というか純粋に楽しめる空気があるというかね、ビールを飲みながらみんなでワイワイやってる雰囲気は僕も大好きでイギリスに行った時はよく足を運びます。皆さんも、もしね行く機会があったらキングスロードだけじゃなくてパブに足を向けて音楽を楽しんでみてください。

次にこの曲をいきましょう、イアン・ドゥーリーでインビトウィーニーズ。

Inbetweenies / Ian Dury & the Blockheads

清志郎さんのソロでブロックヘッズの演奏を耳にした人も多いと思いますけども、本当にこのバンドは達者な人たちで、特にこのDO IT YOURSELFっちゅーアルバムはうねりがあってね、僕はデビルブラザーズとかと同じところで評価しています。そういえば、この間チャボさんのコンサートで「ちょっと、どっか飲みにいきましょうよ。」とお誘いしたら「君も早く子供作りなさい。」と訳のわからないことを言われてしまいました。えー竜平くんはもうお寝んねの時間かな?ちょっと怖い子守唄をプレゼントします。ケイト・ブッシュでバブーシカ。

Babooshka / Kate Bush


えーと、ここでお便りを紹介したいと思います。京都のユミXOKさんと読むんですかね? 「Dear My Hoteiさん、こんにちは」今晩は。「うーん、なかなかドキドキする。心が膨張してエンディングのエリック・クラプトンで心臓いたくなっちゃたわ。20曲近くも布袋さんの好きなのばっかで参ったな、こりゃ。もう嬉しいったらありゃしない。それに布袋さんの声って優しいし、ボヨヨーンという匂いがするの」やっぱそうなんですかね、気にしてるんですけどね。「夢の中で聞いてる好きな人からの電話のベルみたい」まーロマンチックな。「でなかったら、クリームシチューに入ってるカリフラワーが私は好きなんだけどそんな感じ」そんな感じだと僕も思います。「今度もし嫌いじゃなければ、ケイト・ブッシュとかスージー・クアトロとかブロンディとか女の人のボーカルかけてね」 そういったわけで女性シンガーも例に漏れずキッチュに力強く歌い上げたのでありました。ユミさんからのリクエストに応えるっちゅー意味も含めて2曲続けて聴いてください。デボラ・ハリーでサンデー・ガールを今夜はフレンチヴァージョンで、パティ・スミスでピープル・ハヴ・ザ・パワー。

Sandy Girl - French version / Blondie


People Have the Power / Patti Smith


はい、次に紹介するのはニナ・ハーゲンなんですけれども彼女は東ベルリンに生まれて15歳くらいからオペラ歌手として活躍してたんだそうです。僕もボウイをやってる時にベルリンには、えー西の方ですけどベルリンには何度も訪れていて、えー壁には独特の、まー独自の思い入れがあるわけなんですけれども。去年ですね、壁がなくなるということで、僕はどうしてもそこに行って感じたかったんでベルリンに行ってきまして、うーん、まーいろいろ複雑な問題とかも含んでいるんだろうけれども、とても喜ばしい出来事の一つじゃないかなと僕は思います。えー彼女なんですけれども、その独特のオペラ唱法は、ねぇ、時には優しく特にはろくろっ首よりおっかなく聴いている人を包み込みます。今夜はロマンチックなやつをかけましょう。ニナ・ハーゲンでホールド・ミー。

Hold Me / Nina Hagen


はい、ニナ・ハーゲンでホールド・ミーを聴いてもらいました。もう歌うまいですね!こんだけうまいと本当に気持ちいいだろうなって尊敬しちゃいます。 もう一人女性ボーカル紹介したいと思います。 その変幻自在のボーカル・スタイルっていうところではニーナとすごい似たようなタイプかもしんないんですけれども、もうちょっと彼女の場合は文学少女的な香りの強い人だと僕は感じるんですけれども、皆さんはどう感じるでしょうか?リーナ・ラヴィッチでラッキー・ナンバー。

Lucky Number / Lene Lovich


さて、パンクを背景に活動を続けているシンガーを今夜は紹介していますが、次はかなりのインテリだと感じさせてくれる3人を聴いてもらいたいと思います。えー3人続けて聴いてもらいたいと思います。ピーター・マーフィーでシャイ。ジョー・ジャクソンでアイム・ザ・マン、ライブ・アルバムから。トーマス・ドルビーで、まるで映画の1コマのような曲です、ザ・キー・トゥ・ハー・フェラーリ。

Shy / Peter Murphy


I'm the Man(live) / Joe Jackson

I'm the Man - live / Thomas Dolby


今夜のマイ・カウントダウンは、第二のポール・マッカートニーとでもいえるエルヴィス・コステロを取り上げてみたいと思います。ポール・マッカートニーの話になっちゃういますけども、この間来たときにね来日公演に行ったんですけれども、 まー比較すること自体が間違っているのかもしれないけどバンドの存在自体に感動できたっていうか感動しちゃったストーンズに対してポールの場合は曲や歌で泣けちゃったな。なんつーか目つぶっていても瞼と瞼の隙間から涙が流れてしまう的なね。やっぱメロディ作りのセンスは天才的な人だなと思いました。最近では特にビートルズではポールのレコード聴いてなくてコンサート観たら、なんちゅうか、俺ってポール・マッカートニー好きだったんだなぁ、ってフィード・バックしちゃうものがありました。

さて、このエルヴィス・コステロさんなんですけれど、なかなかどうしてやります!うん!彼もバディ・ホリーを愛してやまないわけなんですけど、ポール・マッカトニーもバディ・ホリーがすごいアイドルみたいな人でこの2人が組んだのも運命というか、同じ穴の狢っちゅうか、まぁそんなことはおいといて僕がもしコステロから選ぶとしたらこの3曲です。ノー・アクション、オリヴァーズ・アーミー、そしてアクシデンツ・ウィル・ハプン。

No Action / Elvis Costello and the Attractions

Oliver's Army / Elvis Costello and the Attractions


Accidents Will Happen / Elvis Costello and the Attractions


はい!エルビス・コステロを3曲続けて聴いてもらいました。コステロ聴いておわかりいただいたように、パンク・ムーヴメントってね一口にいってもかなりメロディを中心に作られた形っていうのもたくさんあるわけでして、なかなかバカにしちゃいかんわけです、はい。リズムとメロディがホントに一体化した時は何も怖いものないわけで、わかっちゃいるけど、いざやろうとすると、なかなか難しいもんなんですけどね。コードの使い方ってすごい難しいし自分で曲とか作っていても どうもメロディだけういていっちゃたりとかコードがついてこなかったり、それにリズムのっけるとまたなんか曲のイメージから離れて行っちゃたりとか。

で、お手紙でも何通かきてたんですけれども、僕はどうやって曲をつくるんですか?みたいな質問が多かったんですけれども 僕はちっちゃいときにピアノを何年かやってまして ピアノでメロディ考える時が多いかなぁ。 ギターって逆に、リフとか、リフっていうのは、えーっと何て説明したらいいんだろう?うーん、まーリフなんですけど、リフとかリズムを刻む楽器として、なんか、んー手にしたから、メロディちゅうのはピアノや鍵盤のが作りやすかったりしますね。

はい、次に紹介する3曲は、えーホント、メロディが心に染みるというんですか、有無を言わさずその世界に 引き込んでくれる3曲です。 とくに失恋したてのあなたと受験や就職がうまくいかなかったあなたに贈ります。 マーク・アーモンドでサムシングズ・ガットゥン・ホールド・オブ・マイ・ハート、スティングでフラジャイルをスペイン・ヴァージョンで。そしてロバート・ワイヤットでシップビルディング。

Something's Gotten Hold of my Heart / Marc Almond


Fragilidad / Sting


Shipbuilding / Robert Wyatt


はい!今夜はパンクを通り過ぎていったシンガーをピックアップして聴いてもらいました。いかがだったでしょうか?

自分の放送をね、一応友達とかに聴いてもらってチェックしているんですけれど、ちょっと堅すぎるだの曲が暗いだの古いだの色々言われてるんですけど、まーだんだんと聴きやすくなっていくとは思いますんで、大目に見てやってください、はじめのうちは。かといってハーイ!今晩は!布袋寅泰でーす!!みたいになりたいわけでもないので、こんな感じは抜け出せないと思うんですけどね。

さて、ここでもう一通のお手紙を紹介したいと思います。 ミヤケケンジくんからなんですけれども、
はじめまして。第一回の放送を聴きました。 聴いた感想、とにかく聴いていて体が震えました。そして涙がポロポロ出てきました。本当にロマンテイックな夜でした。 17年間の中でとびっきり素敵な夜でした。 そして一番音楽の大きさというかロマチックさを感じた夜でした。 1時間半という時間があっという間にすぎ 夢見心地というかなんというか不思議な時間でした。 僕が布袋さんのファンになったのは2年くらい前なんですけれども、今つくづくよかったな思うのは こんな素直な心で音楽を愛する人を好きになれたことです、そして出会えたことです。 布袋さんと出会ってから音楽が好きになったし、少しは素直な心で聴けるようになったし 布袋さんのようなギタリストになるという夢もできました。 人から見ればちっぽけな夢かもしれないけど 僕はこれからの人生を、この夢の欠片を大切にして生きていきたいと思います。 これからも素敵な放送を続けてください。本当に素敵な夜をあありがとうございました。 本当に素敵な夜をありがとうございました。
いや、こちらこそ、本当にどうもありがとうございました。 えー この番組で、僕は僕を好きになってもらいたいわけではなくてですね、初めの放送でもいったように、 音楽との出会いの瞬間みたいなものを、聴いているみんなと 少しでも共有できたらいいなぁと思っているので、それが少しでも伝わったんだなぁと思うと本当に嬉しいです。はい。

他にもたくさんお便りきています。どうもありがとう。 懲りずにどんどん送ってください。 リクエストや番組の感想など内容は問いませんのでヨロシク! なるべくハガキに書いてくれると読みやすいので、なるべくハガキで送ってください。

さて、そろそろお別れの時間になりましたけれども、えーひょっとしたら この人がパンクのゴッドファーザーなんじゃないか、と思えるフランク・シナトラのマイ・ウェイを聴きながらお別れします。みんなもこの歌のように 信じた道を真っ直ぐに生きていってほしいと思います。 それでは、来週のこの時間にまた会いましょう。

よい夢を、おやすみー。

My Way / Frank Sinatra